8/23(土)18:30に開催した太宰治『人間失格』読書会レポートです。読書会に興味がある方や、読書会を主催したい方向けの内容になると思います。

読書会レポート
作品の知名度/人気からしてもう少し人が集まると思っていましたが、開催告知が少し遅かったことも影響してか、今回は8名での開催となりました。
参加者
文学の課題型読書会は比較的年齢層高めですが、20~40代くらいの方がほとんどでした。ゆるぶん読書会は年齢制限を設けていません。若い方はもちろん人生の諸先輩方にもぜひぜひ参加していただきたいです。
男女比に関しても、異性からみた意見は新鮮だったりするので半々くらいが理想だと感じています。読書会は男性がやや多めになりがちなので、女性が参加しやすい回にしていきたいと思っています。
読書会初参加の方、ほとんど文学作品を読まないという方、適度に背景知識を教えてくれる方など、いろいろな方がいて、バランスのとれた会になったと感じています。読書会をこれから主催するという方もいました。他の読書会主催の方も遠慮せずご参加ください。
ちなみに今回の会場はアルコールOKで、ウェルカムドリンクにお酒も何本か準備していましたが、あまり飲まれない方が多いようでした。
読書会の雰囲気
4人×2グループで席替えを3回して、全員がお話できるようにしました。グループごとに雰囲気が違っておもしろかったです。
全体としては、僕がイチ参加者として楽しんでいる読書会主催の女性(明るく元気な方です)が参加してくれていたのもあり、終始明るい雰囲気で会が進みました。
僕は主催としてあまり場をコントロールせずに、ひとりの参加者として楽しもうという意識でいます。ゆるぶん読書会はその回の参加者によって毎回雰囲気が違うのを楽しんでいただければと思っています。
ごはん会(二次会)
読書会終了後は、希望者がいれば、近くのお店でのごはん会を検討していました。
でも今回は会場が読書会終了後もそのまま使えたので、みなさんの意見を受け、そばのコンビニに買い出しに行って同じ場所で二次会を開催することにしました。
二次会はそれぞれが買ってきたものを食べ飲みしながら、太宰治や他の文学作品、他の読書会の話をして、あっという間の2時間でした。合計4時間近くお話ししていたことに終わってから驚きました。
余計なお金がかからないですし広々とスペースを使えたので、今回の形は思いのほか良かったです。池袋のど真ん中でお店はいろいろあるので、二次会の会場リクエストがあれば教えてください。
作品に関して
簡単にですが、印象に残ったお話を。
話の構成と作者の意図
「この構造によって葉蔵に対しての印象が変わってくる」
「モデルが太宰本人であるとされる葉蔵を”神様みたいないい子”と評することで、自分をいい人だと思ってほしかったのではないか」
※メインは葉蔵の話ですが、「私」が葉蔵の手記を読むという形の作品になっています。
主人公:葉蔵に対して
どの作品でも主人公に対してはいろいろな意見がありますが、葉蔵は読者の好き嫌いが分かれやすいように感じていました。
共感できるか?
今回の読書会では、共感するというよりは距離を取って読んでいる方が多いように感じました。
いつ読んだかで変わってくるのではないかという意見もありました。僕の場合は高校生の時に初めて読みましたが、葉蔵があまりに辛そうなので「こうならないようにしよう」と反面教師的に彼の存在を心にとどめていました。
葉蔵のスタンス、行動
作中では自然に女性と懇意になる葉蔵でしたが、男性のみのグループになったとき、葉蔵がモテるのは、モテるように女性を意識して行動しているからではないかという意見がありました。前述した「話の構成と作者の意図」にもつながってくる部分でおもろしろい意見です。
女性読者からみた葉蔵
葉蔵は女性からみてどうか?という話になり、参加者の女性が「魅力的」・「なし」と意見が真っ二つに分かれて笑いました。
おわりに
いろいろな意見が出ましたが、やっぱり読書会は共通の内容を基点に、ただただ思ったことを伝え合えるのが魅力だなと感じました。
・感じたこと
・気になったこと
を読書会でぜひ伝えてもらえればと思います。
生い立ちや肩書き、立場を気にせず気軽に参加できる場ですので、いつでも何度でもお越しください!

